「みんなちがってみんないい」
金子みすゞ
大正時代末期から昭和時代初期にかけて活躍した童謡詩人、金子みすずさんの作品、「わたしと小鳥とすずと」の一節です。
経済が高度に発達した現在では、競争原理の中で、何かの基準にあてはめて個人が評価される場面が非常に多くなっています。しかし人間という存在を根源的に捉えたとき、そのような限定的な基準を持って人を推し量るということが、果たして重要な意味を持っているでしょうか。
自己否定という現象は、自己と他者を比較することによって起こります。自己嫌悪に陥ったようなときには、人の根源的な価値に目を向けてみてはどうでしょうか。そのような価値というものには、優劣は存在しないはずです(仏教でいうところの”空”でしょうか)。
比較するということには差異を明確にする働きがありますが、そこには良い面と悪い面があるように思います。その悪い面の影響を受けないようにするのも、私たちの心掛け次第です。
]]>